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香港修羅ツアーもいよいよ今日が最終日、といっても動けるのは午前中だけで11時にはホテルをチェックアウトしなければならない。さっそく地下鉄でワンチャイへ渡る。ここでにっきちさんにも紹介した橿島コーヒー餅店でダンターツ(タマゴクリームのタルト)をいただく。私は毎回6ボックス(12個×6)ほどを日本に持ち帰る。タルトもいろんな店で売っているが味も千差万別で、ふんわりとした生地と甘すぎないクリームがマッチしたここのものが口に合う。流暢な英語を話すおばあちゃん(香港で有名なデベロップ会社の一族で店のオーナー)とは数年来の顔見知りで、当日は早朝のため会えなかった。

少し時間があるのでトラムでサイインプンへ向かう。ここで乾物街を散策する。干しエビや干し貝柱など何度か買ったことがあるが、高級品はほとんどが日本産のものだ。干ししいたけ(どんこ)は日本で買ったほうが安いので、いつもアンティーク店の親父へのプレゼントにしている。

少し小腹が空いたので羅富記(ローフーゲイ)でお粥を食べる。私のお気に入りはオーソドックスだがピータンとブタすじ肉のお粥、どの店でもこれを注文する。あちこちの店で食べたが、やはりここはベスト3に入るだろう。アゲパン(油條:ヤウチャクワイ)をぶち込んでアツアツのお粥を食べて二人で40ドル、格安で絶品この上ない。あ〜ぁ、毎日食べられる香港の人がうらやましい!

別のホテルでの出来事だが、チェックアウトの際、持ち込んだミネラルウォーターでもめたことがある。ごちゃごちゃ言うので頭に来て日本語で『ハリアップ、ハリアップ!飛行機に乗り遅れるから早よせい!払ろたるからゆうてみぃ、ナンボや!ハウマッチ!』と、こちらが強気にでたら『ソーリ、ソーリ、ノープロブレム』と急に態度を変え、結局1ドルも払わなかった。だが、空港へ向かう電車の駅で、ヨメハンが飲んでいるペットボトルを横から何気なく見ていて私は青くなり、すぐにヨメハンからボトルを取り上げた。なんと!ボトルの底に錠剤が沈んでいるではないか!幸いカプセルの中味は溶けていなかったが背筋が寒くなった。後味が悪く、その後そのホテルには泊まっていない。以来持ち込んだボトルは部屋を出るとき必ず持って出るようにしている。

予定どおり11時にホテルをチェックアウトし、無料のシャトルバスに乗って15分、九龍駅(ガウロンステーション)でキャセイ航空のチェックインを済ます。ここで機内持ち込み以外の荷物を預けられるので便利だし、空港のチェックインカウンターに比べて空いているので助かる。電車は約30分で空港に到着、出国審査を済ませ免税店を見て回る。ブランド店は市内に比べて品揃えが少なく、このときは一部改装工事中で閉店していた。

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